インフィニオンは米ドル安にもかかわらず好調を維持、第1四半期の利益率が予想を上回る

2018/01/30 | 四半期レポート

  • 2018会計年度第1四半期:売上高は17億7,500万ユーロ、事業部合計利益は2億8,300万ユーロ、事業部合計利益率は9%、一株当り利益(基本および希薄化後)は0.18ユーロ、調整後一株当り利益(希薄化後)は0.20ユーロ、粗利益率は36.4%、調整後粗利益率グロスマージンは37.4% 
  • 2018会計年度の見通し:2018会計年度第2〜第4四半期に想定するユーロ/ドルの平均為替レート25のドル安のみが要因となり、前年度比の売上高成長率は約5%(±2パーセンテージポイント)の増加、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は16.5%と予想 
  • 2018会計年度第2四半期の見通し:売上高は2018会計年度第1四半期から4%(±2パーセンテージポイント)の増加、売上高の予想範囲の中間点での業部合計利益率は16%と予想 

2018年1月31日、ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、(2017年12月31日を末日とする)2018会計年度第1四半期の業績を発表しました。 

インフィニオンの最高経営責任者(CEO)、ラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「インフィニオンは新たな会計年度を力強く開始しました。予想されていた季節的要因による売上高の微減にもかかわらず、純利益も事業部利益率も予測を上回りました。この成長の牽引役は引き続き電気自動車市場です。インフィニオンはハイブリッドから純粋な電気自動車まで、あらゆる駆動系のためのソリューションを提供しています。さらに、特に中国を中心とする太陽光発電やデータセンターなど、パワーコンポーネントが使用されているほぼすべての分野での大きな需要を生み出している、良好な市況も引き続き寄与しています。業務の遂行面も非常に順調です。この第1四半期には米ドル安による逆風を跳ね返すことができました。ドル安がさらに進み、ユーロ/ドルの為替レートが1.15から1.25となることにはすでに対応しており、したがって売上高は従来の勢いを維持し、また事業部合計利益率については微増すら見込んでいます。しかし米ドル安の影響は売上高の半分以上に及ぶため、それがさらに8パーセンテージポイント進んだ場合には吸収できません。このため今後の見通しについては為替レートに合わせた調整を加えました。」 

2018 会計年度第1四半期のグループ業績 

インフィニオングループの2018会計年度第1 半期の 売上高は、前四半期の18億2,000万ユーロから2%減少して17億7,500万ユーロとなりました。前年同期比では8%増でした。インダストリアルパワーコントロール事業部(IPC)、パワーマネジメント&マルチマーケット事業部(PMM)、およびチップカード&セキュリティ事業部(CCS)の売上高はいずれも季節的要因により減少しましたが、オートモーティブ事業部(ATV)の売上高は予想通り季節的動向に反して増加しました。 

第1四半期の 粗利益率は前四半期が37.5%だったのに対して36.4%でした。第1四半期の数値には買収関連の減価償却費およびその他の、インターナショナル レクティファイアー社の買収に起因する費用が総額1,700万ユーロ含まれています。 調整後粗利益率は前四半期の38.6%に対して37.4%でした。 

第1 半期の 事業部合計利益は前四半期の3億2,800万ユーロに対して2億8,300万ユーロでした。第1 半期の 事業部合計利益率は前四半期の18.0%から15.9%に低下しました。 

第1 半期の 非事業部損益は前四半期の5,600万ユーロの純損失から3,500万ユーロの純損失に改善しました。第1 半期の数値の内訳は、売上原価に関する費用が1,800万ユーロ、販売管理費が1,600万ユーロ、および研究開発費が100万ユーロでした。第1 半期の非事業部損益には、インターナショナル レクティファイアー社買収後の統合作業に伴うPPA(Purchase Price Allocation)とその他の費用に関連した、3,000万ユーロの減価償却費が含まれています。 

営業利益は、前四半期の2億7,200万ユーロに対し2億4,800万ユーロでした。 継続事業からの利益は前四半期の1億7,700万ユーロから2億600万ユーロに改善しました。 非継続事業からの損益は前四半期と変わらず100万ユーロの損失でした。 純利益は、1億7,600万ユーロから2億500万ユーロに増加しました。第1四半期の法人税費用は2,800万ユーロで、前四半期の8,400万ユーロを大きく下回りました。 

第1四半期の 一株当り利益は前四半期の0.16ユーロから0.18ユーロに改善しました(ともに基本および希薄化後)。 調整後一株当り利益 [1](希薄化後)は前四半期の0.22ユーロに対し0.20ユーロでした。調整後一株当り利益(希薄化後)の計算にあたっては、買収関連の減価償却費およびその他の費用(税引き後)、ならびに繰延税金資産の評価性引当金をはじめとする一連の項目が除外されています。 

インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発費用の合計として定義する 投資額は、前四半期の3億7,000万ユーロに対して、第1四半期は2億9,300万ユーロでした。 減価償却費は前四半期の2億500万ユーロからほぼ横ばいの2億400万ユーロでした。 

第1四半期の継続事業からの フリーキャッシュフロー [2]は、前四半期の2億4,900万ユーロの黒字に対し1億3,500万ユーロの赤字でした。 継続事業からの営業活動によるキャッシュフローは、前四半期の6億1,600万ユーロに対し1億5,800万ユーロでした。 

インフィニオンの グロス現金残高は、2017年9月30日時点での24億5,200万ユーロから、2017年12月31日時点で23億1,200万ユーロとなりました。これに対しでした。 純現金残高は前四半期末の6億1,800万ユーロに対し5億300万ユーロでした。 

キマンダに関連した 引当金は、2017年9月30日時点での3,300万ユーロから2017年12月31日現在の3,200万ユーロに減少しました。この引当金は、キマンダ管財人により申し立てられた訴訟費用、およびQimonda Dresden GmbH & Co. OHG.に関連した残留負債として計上されたものです。  

2018 会計年度第2四半期の見通し  

2018会計年度第2四半期について、インフィニオンは 売上高が前期比で4%(±2パーセンテージポイント)増加すると予想しています。この予測は第2四半期を通じたユーロ/ドルの平均為替レートを1.25とする想定に基づいています。予想範囲の中間点での 事業部合計利益率は16%と予想しています。  

2018 会計年度の見通し

2018会計年度の 売上高成長率は、第2〜第4四半期のユーロ/ドルの平均為替レートを1.25とする想定(従来の想定レートは1.15)に基づき、会計年度全体で前年度比約5%(±2パーセンテージポイント)と予想しています。想定平均為替レートを修正する以前の予想成長率は約9%(±2パーセンテージポイント)でした。2017会計年度のユーロ/ドル平均為替レートは1.11であり、したがって2018会計年度第2〜第4四半期について想定している1.25よりもインフィニオンの売上高と利益にとってより有利な状況でした。為替レートが変動しないものと想定した場合、2018会計年度の前年度比成長率はさらに拡大して2桁台に達すると予想されます。ユーロ/ドル平均為替レートを従来の1.15から1.25に引き上げたにもかかわらず、売上高成長率予想の中間点での 事業部合計利益率は16.5%と予想しています。ATV事業部の成長率はグループ平均を大きく上回ると予想しています。IPC事業部の成長率はグループ平均にほぼ等しいと予想しています。PMM事業部の成長率はグループ平均を下回ると予想しています。CCS事業部での売上高は、困難な市況と米ドルの大幅安により減少を見込んでいます。 

2018会計年度通年での資産、工場、機器、無形資産、および資本化された開発費用への 投資は11億から12億ユーロの範囲を計画しています。売上高成長率予想の中間点での対売上高投資比率は約15%となり、目標とする水準の13%を上回ります。この数字には、特に電気自動車向け製品を中心とした需要拡大が予想される分野での、製造能力強化のための投資拡大が反映されています。 減価償却費は8億8,000万ユーロ前後と予想されます。 

ATV 事業部の2018会計年度第1四半期の売上高は、前四半期の7億3,600万ユーロから5%増の7億7,000万ユーロでした。前年同期比では9%の増加でした。この季節的動向に反した増加は予想されていたもので、電気自動車の駆動系に関連した製品への需要が大きく貢献しました。当会計年度第1四半期の 事業部利益は前四半期の1億900万ユーロに対し1億300万ユーロでした。 事業部利益率は13.4%で、これに対し前四半期は14.8%でした。 

IPC 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、季節的要因のため前四半期の3億2,800万ユーロから10%減の2億9,600万ユーロとなりました。前年同期比では12%増でした。再生エネルギーに関しては、風力発電分野の製品による売上高が季節的要因のため減少しました。しかし太陽光発電向け製品の売上高は、季節的要因により低下が見込まれる時期であるもかかわらずほぼ横ばいでした。家電品と電気駆動装置への需要は季節的要因のため低下しました。 事業部利益は前四半期の6,000万ユーロから4,800万ユーロに低下しました。 事業部利益率は、前四半期の18.3%に対し、16.2%となりました。 

PMM 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、季節的要因のため前四半期の5億7,300万ユーロから5%減の5億4,500万ユーロとなりました。前年同期比では10%増でした。この売上高減少は主にモバイルデバイスへの需要が季節的要因により低下したためでした。AC/DCとDC/DC電源への需要はいずれも微減でした。 事業部利益は前四半期の1億2,600万ユーロに対し1億700万ユーロでした。 事業部利益率は、前四半期が22.0%だったのに対し、19.6%となりました。 

CCS 事業部の当会計年度第1四半期の売上高は、前四半期1億8,100万ユーロに対し1億6,200万ユーロでした。前年同期比では7%減でした。この売上高減少は主に米ドル安、プロジェクト関連の需要の不安定さ、および政府系ID文書、Authentication、および埋め込み型SIMカードへの需要が季節的要因により低下したことによるものでした。これとは対照的にPaymentの売上高は増加しました。 事業部利益は前四半期の3,300万ユーロに対して2,500万ユーロとなり、 事業部利益率は前四半期の18.2%に対し15.4%でした。 

[1] 調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)に関する追加的情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文9ページに詳細が記載されています。 

[2] フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文12ページをご覧ください。

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