スマートカー

未来のモビリティへの鍵

安全性、接続性、利便性の向上

自動車は現在すでに、IoTのひとつとして定着しています。「接続された」コンポーネントは車載エンターテイメントシステムだけにとどまりません。実際に、車内の電子機器のほぼすべてが、接続されています。このコネクティビティは、自動運転機能を支えるだけでなく、ソフトウェアの無線通信によるアップデートや統合的な位置情報サービスなどの革新的なサービスにも欠かせません。自動車のコネクティビティ機能の心臓部を担うのが、組み込みハードウェア、ソフトウェアシステムであるテレマティクスコントロールユニット(TCU)です。

ソリューションの提供

完成品への最短ルート

インフィニオンは、それぞれの要件にぴったり合った製品とソリューションを通じて、スマートカーの実現をサポートしています。幅広い製品によって、さらに高いレベルの自動運転を可能にする一方で、車載電子/電気機器のアーキテクチャを強化してコネクティビティ、デジタル化、データセキュリティを推進しています。こうした分野のほかに、ドライビングセーフティ、デジタルコックピット、インフォテインメント、快適性や利便性、照明技術に関わるソリューションを提供しています。他方で、SEMPER SECURE™ 開発キット(S-SDK) やTriCore™ 開発ツールなどの、すぐに使える半導体設計ソリューションとリファレンスデザインを通じて、自動車用IoTアプリケーションのさらに速やかな実装を可能にします。

 

インフィニオン SEMPER SECURE™ 開発キット(S-SDK)

インフィニオン TriCore™ 開発ツール

センス

安全が何より重要とされるアプリケーションにも、信頼性の高いセンサーソリューションを提供

 

環境センシングは、スマートカーの理念の土台を成します。インフィニオンは、各種センサーに対応した包括的なXENSIV™ファミリーの一環として、アダプティブクルーズコントロールや衝突警報などのレーダーを用いた、運転支援システム専用のRASIC™ 77/79 GHzフロントエンドICを提供しています。3D ToF技術に基づく REAL3™ 車載用イメージセンサーは、衝突回避だけでなくキャビンセンシングにも対応した、車載アプリケーション用の最も高精度で堅牢な深度センシング機能を実現します。REAL3™ 3D カメラにより、乗員検出やスマートエアバッグシステムなどのユースケースで パッシブセーフティを高められます。

さらに、センサーフュージョンは、周囲の詳細な画像を取得するための鍵を握ります。自動運転を支えるAURIX™ ドメインコントローラは、各種の車載センサーを融合して包括的な環境モデルを構築します。最高の安全基準、セキュリティ基準に対応して設計された AURIX™ マイクロコントローラファミリーは、安全が何より重要な自動運転にまさに必要とされる堅牢なパフォーマンスを実現します。

 

インフィニオン XENSIV™ センサーテクノロジー

車載用のXENSIV™ レーダーセンサー

インフィニオン AURIX™ 32ビット マイクロコントローラ

コンピュート

多様な車載アプリケーションのためのプラットフォーム

スマートで自動化されたアプリケーションには、強力なプラットフォームが必要です。安全性とセキュリティ機能が組み込まれたTriCore™ 32ビット マイクロコントローラファミリは、これにうってつけのソリューションです。AURIX™ TriCore™ は、RISCプロセッサコア、マイクロコントローラ、DSPを単一のMCU上で統合します。インフィニオンのイノベーションが、システムパーティショニングを促し、システム機能を効率的に統合します。これによりアプリケーションのスペースと複雑性を減らし、高度に最適化されたソリューションを実現できます。

さらに、インフィニオンのTRAVEO™ II マイクロコントローラは、車載エレクトロニクス用に高い性能、安全性、セキュリティ機能を実現します。シングルの Arm® Cortex®- M4F とデュアルの Cortex®- M7Fに組み込まれた処理能力とネットワークコネクティビティにより、TRAVEO™ II ファミリーは高いパフォーマンスを備えています。

最後に、Arm® Cortex®-Mを内蔵したプログラムが可能なシステムオンチップのPSoCTM 4 アーキテクチャは、 クラス最高の PSoCTMアナログブロックとデジタルブロック、Armの電力効率に優れたCortex®-M0 コアを搭載した業界をリードするCAPSENSE™ 容量性タッチテクノロジーを集積したものです。これにより結果的に、車載ヒューマン マシン インターフェイスの設計プロセスが簡単になります。

 

インフィニオン TriCore™内蔵 AURIX™ 32ビット マイクロコントローラ

インフィニオン Arm®内蔵 Traveo™ II 車載用32ビット マイクロコントローラ

インフィニオン Arm® Cortex®-M4 Cortex-M0+内蔵 PSoCTM 6 32ビット

インフィニオン Arm® Cortex®-M0内蔵 PSoCTM 4 32ビット

アクチュエイト

機能安全を実現する包括的なアプローチ

信頼できる効率的なEPSシステムの基盤は、最適化された高性能のマイクロコントローラとパワー半導体です。安全が不可欠なアプリケーションとして、EPSは確実に連携するコンポーネントを使って構築されなければなりません。インフィニオンの信頼性に優れた電子部品は、ゼロディフェクトの車載品質基準に合わせて設計されています。その結果は、当社の半導体の信頼性と堅牢性を見れば明らかです。包括的な機能安全のアプローチも採用し、ISO 26262に定める機能安全要件を満たす、可用性が高く故障時も継続的に動作するシステムを実現しています。

ISO 26262準拠のPMICや、リレー、ヒューズのリプレイス向けのISO 26262対応スイッチに加えて、ISO 26262準拠のPRO-SIL™ マークのついた各種のゲートドライバやスイッチも提供しています。

コネクト

ネットワークゲートウェイ

コネクティビティなしにスマートカーは実現しません。インフィニオンが提供する重要なコンポーネントが、車両とクラウドのリンクを確立するとともに、アプリケーションプロセッサと車載ネットワークを接続します。AURIX™ 32ビット マイクロコントローラは、車載ネットワークのゲートウェイの役割を果たします。さらに、OPTIGA™ TPM がOEMのバックエンドサーバーを認証してセキュアなリモートアクセスを実現する一方、セルラーネットワークや車車間 路車間通信(V2X)の認証にはeUICCが使用されます。 インフィニオンのセキュリティコントローラである SLI 97 SOLID FLASH™ や SLI 76 ファミリーは、eCallなどの車載アプリケーション向けに最適化されています。製品ラインアップの最後を飾るのは、 車載コネクティビティ用のWi-Fi & Bluetooth SoCと USB-Cコントローラです。

 

インフィニオン OPTIGA™ TPM

インフィニオン 車載アプリケーション用 SLIセキュリティコントローラ

インフィニオン USB

インフィニオン ワイヤレスコネクティビティ

セキュリティ

サイバー攻撃を防ぐ

インフィニオンの幅広い車載セキュリティソリューションのラインアップには、ハードウェアコンポーネント(ハードウェアセキュリティモジュールが組み込まれた32ビット マイクロコントローラ)、トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)、関連ソフトウェアパッケージが付属したセキュアエレメントが含まれます。

その一例として、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)が組み込まれたAURIX™ 32ビット マイクロコントローラファミリーは、車載セキュリティアプリケーションの中核を成しています。ユースケースは、保護機能の調整、イモビライザー、セキュアな車載通信など多岐にわたります。インフィニオンは、スケーラブルな互換性のある各種のAURIX™ デバイスだけでなく、必要なソフトウェアパッケージやサポートサービスも提供しています。

OPTIGA™ TPMは、重要なデータやプロセスに対して堅牢な保護を保証します。 標準化された開発キットをベースにしたTPMは、WindowsとLinux(派生品含む)のいずれを搭載したプラットフォームにも理想的です。OPTIGA™ TPM アドオンボードとAURIX™ TriBoard TC389を使って、セキュリティを最高の水準にまで引き上げましょう。

SEMPER™ Secure NOR フラッシュメモリは、低い総保有コストで車載システムにセキュリティ、安全性、信頼性を提供します。 Semper Secure には、システム統合を簡素化し市場投入速度を速めるSemper Solution 開発キット(S-SDK)も付属しています。

 

インフィニオン OPTIGA™ TPM

インフィニオン TriCore™内蔵 AURIX™ 32ビット マイクロコントローラ

SEMPER™ SECURE NORフラッシュメモリ

アプリケーションの例

緊急通話

人命を救う自動緊急通話

ダイムラーなどの大手自動車メーカーは、すでにeSIMセキュリティコントローラを緊急通話機能に使用しています。たとえば、メルセデスベンツの“MercedesMe connect”システムは、法律で要求される緊急通話機能(“Mercedes-Benz eCall”)だけでなく、さらにずっと進んだサービスも提供しています。事故管理、故障保守管理、遠隔車両診断、顧客向け遠隔サービスなどです。これらのテレマティクスサービスにおける音声およびデータ接続は、テレマティクスコントロールユニットや通信モジュールなどの名称で呼ばれる車載デバイスによって制御されます。メルセデスベンツの最新世代の通信接続モジュールは、2G、3G、4Gの携帯電話ネットワークに接続できるテレコムモジュールをベースにしています。車両はネットワークを介してモバイル接続を確立し、インターネットからデータ(交通データやインフォテインメントサービスなど)にアクセスします。インフィニオンの内蔵eSIMチップによって、ネットワーク上で車両を特定しています。

車載用緊急通話(eCall)の仕組み

SLI 97ベースの組み込みSIMによるセルラー通信の安全で信頼性の高いネットワーク認証。

自動運転

自動運転による安全性の向上

自動運転車では、他の車両やインフラとネットワーク化することで、潜在的な危険状態を早期に検出し、先を見越した運転が可能になります。国際的な6段階の分類方式で自動レベル3に相当する最初の車が、すでに市場に出ています。

自動運転車が自律的に道路上を通行するためには、さまざまな基本機能を備えていなければなりません。周囲の状況を認識し、収集した情報を使って適切な判断を行い、それに従って動作しなければなりません。自動運転車は周囲の状況を検出するために、超音波センサー、レーダーセンサー、ライダーセンサー、カメラシステムなどさまざまな種類のセンサーを装備しています。各種センサーからの情報を「センサフュージョン」で結合することによって、正確で信頼できる、完全に近い周囲の画像を生成できるようになります。他の車両や交通インフラからの情報を利用して、周囲画像を増強することもできます。そのために車両は、特別な車載用WLANから第5世代移動通信システムまで、さまざまな通信チャネルを通じてネットワークと接続しています。センサーが提供する膨大な情報を処理するためには、高性能なマイクロコントーラやプロセッサを使用する必要があります。この場合、さまざまな情報を可能な限りリアルタイムで計算すると同時に、きわめて高度な安全関連規格やセキュリティ要求事項に適合しなければなりません。最終的には、車両の安全運行のために、その判断が重要で不可欠になってきます。

信頼性に注目が集まる

信頼性に注目が集まる

スマートカーを実現するためには、技術と信頼、どちらも欠かせません。段階を問わず自動運転、わけてもレベル3、4、5といった高度な自動運転を実現するには、自動運転車の導入に対するドライバーと乗員の信頼が求められます。技術と信頼の両方を手に入れる鍵は、信頼性のある電子機器です。インフィニオンの頼れる電子機器には、どんな特長があるのでしょう?

サイバーセキュリティ

 

車両のコネクティビティやシステムの複雑性が高まるにつれて、転送され処理されるデータの量が急激に増加しています。

たとえば車載の決済機能を使って駐車料金や通行料金を払う場合、トランザクションデータを確実にやりとりする必要があります。けれど、クラウド接続を経由して外部から車両にアクセスすることで、ハッカーの攻撃を受けるリスクも大幅に上昇します。そのため自動車メーカーは、情報を安全な形で処理し、第三者によるアクセスや操作から確実に守らねばなりません。同時に、ドライバーのためにデータ保護を維持する必要もあります。

マイクロコントーラに統合化されたハードウェアセキュリティモジュール、SIMカード、専用のセキュリティコントローラなどのハードウェアコンポーネントを、適切なソフトウェアパッケージと組み合わせることで、スマートカーの特定のアプリケーションのセキュリティ要件に合わせてデータ保護の仕組みや関連するコストを調節し、要件に合わせるせることができます。

スマートモビリティと実績あるセキュリティソリューション

バイタルサインのモニター

ドライバーの健康をモニターするスマートセンサー

 

現代の車は、車外の状況だけではなくドライバーを見守ることもできます。Caaresys社のVitalCaareソリューションが、その一例です。このシステムは、呼吸数や心拍数に加え、心拍数の変化も含む乗員のバイタルサインをモニターします。同じ手法でドライバーの状態(ストレスや疲労など)もモニターし、必要に応じて警告を発することができます。24GHzレーダー技術を活用したこのシステムは、シート、ダッシュボード、ルーフコンソール、ルーフライニング、リアビューモニタなど車内のどこにでも設置できます。

インフォテインメント

多角的な車載エンターテイメント

車載インフォテインメントシステムは、今やそれ自体が多角的な機能へと進化しています。タッチスクリーン、正確な音声認識、高精度なジェスチャー認識などのスマートユーザーインターフェイスは、いずれも今日の消費者がどの車を購入するか選ぶ際の決定的な要素になっています。現在では毎日24時間途切れないコネクティビティが不可欠です。車内の無線接続(移動体通信、Wi-Fi、Bluetooth)によりこれが可能となっています。

スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなど、USB-CおよびUSB-PD(PDは「電源供給」を意味する)対応のコンスーマデバイスが増えるに伴い、車内での接続に対するニーズも高まっています。2014年秋に承認されたUSB-C規格は、小型であることに加えて、1本のケーブルですべての機器に接続できるユーザーフレンドリーな特長もあって、瞬く間に普及しました。この規格では、複数のデータ転送プロトコルを使用することが可能です。加えて、最大100Wの電力供給で充電が可能であり、定格出力7.5Wの従来の規格と比べて大きく改善されています。そのためUSB-CポートにDisplayPortモニタを接続できるリアシートエンターテイメントシステムにより、1つまたは複数のスクリーンに接続して動画を表示できるため、スマートフォンやタブレット、ノートパソコンからコンテンツをストリームすることができます。